五回表ソフトバンク1死一、二塁、左前打を放つ野村勇=日刊スポーツ

 (6日、プロ野球 福岡ソフトバンクホークス10―0埼玉西武ライオンズ)

 リードオフマンの積極性が、打線に乗り移ったような攻撃だった。

 一回。ソフトバンクの先頭野村勇は初球からバットを振った。ファウルになったものの、2球目の146キロを捉え、右中間への二塁打とした。「1番が打つとチームも乗る。どんどん振る意識だった」。犠打を挟み3番柳町達の適時打で先制するなど、チームはこの回だけで4点。勢いづいた打線は五回までに12安打10得点と攻め続けた。

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 大量リードをもらった先発左腕のモイネロは、「野手が良い攻撃をしてくれたおかげでいいリズムで投げられた」。ストライク先行の投球で次々とアウトを重ね、7回84球を投げ、無失点。この大型連休中、パ・リーグではソフトバンクだけが9連戦。登板過多気味だった救援陣の負担を軽減することもできた。

 チームは主力の離脱が相次いでいる。ただ、小久保裕紀監督は言う。「(主力が)帰ってきて、簡単に(スタメンを)を明け渡すようでは面白くない」「外す理由がない選手が出てくれば、チームは活性化する」

 この日、今宮健太の離脱後に遊撃を務める野村が4安打、開幕2軍だった柳町が3適時打、故障の周東佑京と入れ替えで昇格した笹川吉康が2安打と気を吐いた。チームのピンチを自らのチャンスに変える若手の活躍で5連勝。昨季王者は勝率5割復帰がみえてきた。

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