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インドネシアのジャカルタで2025年4月21日、クリーンエネルギーに関する覚書の調印式に臨むデンマークのラスムセン外相=ロイター

 デンマーク外務省は8日、ゴッドフリー駐デンマーク米大使代理を召喚したと発表した。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が6日、トランプ米政権がデンマーク自治領グリーンランドでの諜報(ちょうほう)活動の強化を命じたと報じたことを受け、説明を求めたという。

 WSJは6日、情報筋の話として、ギャバード米国家情報長官配下の複数の高官が、中央情報局(CIA)などの情報機関に対し、グリーンランドでの情報収集強化をするよう指示したと報じた。独立運動や、米国の資源開発に対する現地の反応を探るよう求めたという。トランプ氏は就任前からグリーンランドの領有に意欲を示しており、WSJは「米政権がグリーンランド獲得を実現するために講じた最初の具体的な措置の一つ」と指摘した。

 デンマークメディアによると、同国のラスムセン外相は7日、「友人同士はスパイ行為を行わない」と述べて、報道は「非常な懸念だ」とし、米国代表を召喚する方針を示していた。

 8日のゴッドフリー氏から説明を聞く場には、グリーンランドの政府代表も出席したという。

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