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富樫真理子・地経学研究所客員研究員

 日本製鉄によるUSスチールの買収の阻止など、経済安全保障をめぐる問題が起きています。各国に追加関税をかけると広言するトランプ次期大統領のもとで、米国の経済安保政策はどこへ向かうのか、日本はどう備えればいいのかを、気鋭の研究者・富樫真理子さんに聞きました。

 第2次トランプ政権では、米国の経済安全保障政策は、保護主義がさらに色濃くなると考えています。

 貿易政策では、中国だけでなく、米国と自由貿易協定を結んでいるカナダやメキシコにも追加関税をかけると既に表明しています。産業政策でも自国の産業の保護・優遇が拡大することは避けられないでしょう。

 とはいえ、保護主義や中国への強硬姿勢はバイデン政権でも見られ、議会で超党派の支持を受けました。この流れが加速するだけで方向性が大きく変わるわけではないともいえます。

 一方で懸念されるのは、同盟…

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