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2025年2月28日、米ニューヨークの国連本部で記者団に向かって話す国連のグテーレス事務総長=国連提供

 国連のグテーレス事務総長は2月28日、トランプ米政権が国際開発局(USAID)の対外援助のうち、見直していたプログラムの9割以上で540億ドル(約8兆円)相当の打ち切りを決めたことなどに対し、「深い懸念」を表明した。米ニューヨークの国連本部で、国連機関や多くの人道支援・開発NGOからこの2日ほどの間に、米国による深刻な資金削減に関する情報が寄せられたと説明。現状のままでは「特に世界中の弱い立場にある人々に壊滅的な打撃を与えるだろう」と警告した。

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 27日、朝日新聞の取材に明らかにした米国務省の報道担当者によると、国外での人道支援などが米国の利益と一致しているかを検証するとしていたトランプ政権は、複数年の対外援助プログラム6200件のうち約5800件について契約解除を決定。540億ドルの削減につながるとした。これとは別に、国務省が手掛ける対外援助の約9100件のうち、約4100件のプログラムを打ち切り、44億ドル(約6600億円)削減につなげるという。

 グテーレス氏は米国を何とか…

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