政治権力の行使には抑制的であるべきことに関心を払わないように見えるトランプ大統領の再登場で、米国の「法の支配」はどこに向かうのだろうか。第1次トランプ政権時代の自由獲得のための闘いを描いた「レイディ・ジャスティス」(ダリア・リスウィック著、勁草書房)を翻訳した翻訳家で米国弁護士の秋元由紀さんに話を聞いた。
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大統領令を繰り出すトランプ政権の行動が連日、メディアをにぎわしています。「法の支配」を軽視するようなトランプ大統領の振る舞いにどうしても注目が集まりがちですが、「法の支配」を存続させる力は米国市民にあると、とうの本人たちが忘れてしまうことが怖いと感じています。
■権力にとって人々が諦めるこ…