トランプ米大統領は27日午前0時1分(日本時間午後1時1分)、インドからの輸入品に課す関税を、これまでの2倍の50%に引き上げた。インドはウクライナに侵攻するロシアから原油を多く買っている。インドに対する高関税を通じて、間接的にロシアに圧力をかける狙いがある。
英BBCによると、インドの原油輸入に占めるロシア産の割合は2022年のウクライナ侵攻後に急増し、24年には侵攻前の10倍以上にあたる35~40%になった。インドは割安な原油をロシアから調達できる一方、ロシアは戦費の一部をこうした原油輸出から捻出しているとの見方は強い。
停戦になかなか応じないロシアへの制裁の一環としてトランプ氏は今月6日、25%の「相互関税」をかけていたインドに対して、さらに25%を21日後に上乗せする大統領令に署名していた。原油の買い手のインドに高関税を課すことで、ロシアに間接的に圧力をかける「二次関税」と呼ばれる手法だ。
米国のバンス副大統領は24日、米メディアに「ロシアが石油経済で富を得るのを困難にする」と述べ、予定通りインドに二次関税をかける方針を示していた。
米国民にも打撃の可能性
計50%の高関税は、ブラジ…