どちらが勝っても米財政は悪化する

 米大統領選が5日に迫る。物価高(インフレ)への有権者の不満が高まり、民主党のハリス副大統領は、中間層支援を訴えるのに必死だ。一方、共和党のトランプ前大統領は、高関税などで産業を守る「米国第一」政策を掲げる。ともに大型減税を志向しており、どちらが勝っても米財政は大きく悪化しそうだ。

 「物価が高いことは分かっている」

 7月の出馬表明以来、ハリス氏がくり返してきたフレーズだ。現政権下で起きたインフレで、多くの生活必需品の価格は新型コロナ禍前の水準を上回る。有権者の不満をハリス氏も自覚する。

 それだけに、掲げる政策には、インフレに苦しむ中間層や、若い子育て世帯への支援策が目立つ。

 子どもが生まれたばかりの世…

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