弱腰のバイデン前米大統領、そして予測不能のトランプ大統領――。トランプ氏の再登板で米国の対ウクライナ政策が急転換するなか、ウクライナの市民や兵士は事態の打開を願いながらも、複雑な思いを抱える。
- 戦争前の暮らし「思い出せない」 侵攻3年、ウクライナ市民のいま
ウクライナ支援に力を入れてきたバイデン氏だが、ウクライナでは「弱腰」との評が根強い。そのせいで「勝てない」状態に置かれてきたとの「うらみ節」は今も消えない。
「ロシアによる核の威嚇に負けていた。決定的な反撃のチャンスの時にウクライナに勝たせるようにしなかった」。東部ドネツク州の前線で戦うワディム・リバチュクさん(36)はバイデン氏への失望を語った。「(軍事支援が)遅く、リスクを避けてばかりだった」と話し、それが今の前線の膠着(こうちゃく)状態につながったとした。「甘い言葉は、行動を伴わなかった」
「失礼な物言い」でも
一方、トランプ氏について…