2025年4月7日、米ワシントンのホワイトハウスで、イスラエルのネタニヤフ首相(左)と会談するトランプ大統領=ロイター

 イスラエルへの融和姿勢が顕著な米国で、世論に変化が起きている。パレスチナ自治区ガザの人道危機が極めて深刻化し、人権に敏感な左派だけでなく、トランプ大統領の支持層の一部にも不満が広がる。イスラエルが米国と同盟関係にあるカタール領内に攻撃を仕掛けたことにトランプ氏が不快感を見せるなか、政権の今後の政策判断にも影響を及ぼし得るのか。

 トランプ氏は9日、カタールで起きたイスラム組織ハマスに対するイスラエルの攻撃について「あらゆる面において非常に不満だ」と述べた。イスラエルに向けた言葉としては異例の激しさだ。トランプ氏は同盟国カタールでの攻撃についてイスラエルから事前に知らされていなかったと主張していて、これが事実なら、支え続けたイスラエルから重大な「裏切り」を受けた形になる。

 ここに来て、トランプ氏の対イスラエル観の微妙な変化をうかがわせる兆しもある。

トランプ氏「少し驚いている」

 トランプ氏を支持する保守系…

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