現場へ! 限界不動産(2)
北海道のスキーリゾート地「ニセコエリア」は国際的に知られる。なかでも倶知安(くっちゃん)町の「ひらふスキー場」はパウダースノーで人気が高い。
5月に訪れると、海外からのスキー客に代わって建設関係者の姿を多く見かけた。あちこちで山林が切り開かれ、工事のトラックが行き交う。
同町は同月、町内にある別荘地の4区画の土地を「公売」にかけた。差し押さえた土地を売り、滞納された固定資産税を回収するためだ。
いずれの土地も東京都新宿区の不動産会社がバブル景気の1988年に買った記録が残る。だが、商業登記簿では会社はすでに解散していた。
2区画は、スキー場から南に…