1月、東京の首相官邸でイェンス・ストルテンベルグNATO事務総長と握手する岸田文雄首相(右)。
2023年7月10日 14時19分(日本時間)
政府関係者によると、日本は偽情報や宇宙の軍事利用などのリスクに対処するため、北大西洋条約機構との協力を強化する新たな協定を策定する。
NATOとの関係に関する現行のガイドラインである「個別パートナーシップ・協力プログラム」は改訂され、「個別に調整されたパートナーシッププログラム」となる。 ITPPは協力内容をより詳細に述べ、偽情報、サイバースペース、先端技術など今後4年間で十数の優先分野を明記する予定だ。
岸田文雄首相はリトアニアで火曜日から始まる予定のNATO首脳会議でイェンス・ストルテンベルグNATO事務総長と会談し、そこで新たな枠組みについて合意する見通しだ。
ITPPはロシアのウクライナ侵攻や偽情報拡散の動きを踏まえ、安全保障上懸念される偽情報への対策を強化する。
また、ITPPには中国による宇宙の軍事利用の加速を念頭に、宇宙における軍事的脅威に共同で対処することなどが盛り込まれる見通しだ。
NATOは中国の強圧政策への警戒を強めており、日本との協力強化を通じて中国を抑止するためインド太平洋地域への関与を強化することを目指している。