NHKのインターネットサービス「NHK ONE」をアピールする、乳幼児向け番組「いないいないばあっ!」のキャラクター「ワンワン」と黒崎めぐみ理事=2025年6月18日、東京都渋谷区、滝沢文那撮影

 NHKは18日、10月施行の改正放送法で、ネット業務が放送と同じ「必須業務」に格上げすることに伴い、ネット配信サービスの総称を「NHK ONE(ワン)」とすると発表した。NHKのネット配信サービスになじみのない層にアピールする狙いがある。

 同局の職員から募集し、760件の中から選んだという。同日に開かれた会見で、黒崎めぐみ理事は、乳幼児向け番組「いないいないばあっ!」のキャラクター「ワンワン」とPR。「NHKの番組や情報を一つにまとめ、現代を生きるお一人お一人にお届けし、毎日の暮らしに欠かせない存在になりたい」と話した。

 ウェブサイト上では、「NHK ONE」で、同時配信や見逃し配信、ニュース記事などの「番組関連情報」を視聴できる。一方、既存の「NHKプラス」「ニュース・防災」「for School」の三つのアプリは、名称と内容を踏襲した別アプリを10月1日にダウンロードする必要があるという。

 10月から必須業務になるのは、同時・見逃し配信や文字ニュースなどの番組関連情報の配信。これまでは放送を補完する「任意業務」だった。

 改正法に基づくサービスをするために、放送番組の内容を超える情報量の文字ニュースなどを無料で提供してきたが、これを廃止する。コンテンツの内容と費用負担を放送でもネットでも原則同一にするため、ネットサービスを整理する。

 NHKのネット配信サービスは、受信料を支払っている世帯に新たな負担は生じないが、払っていない人が見ると、契約を促すメッセージが表示することを想定している。ただ、災害などの緊急情報は見られるようにする方針。スマートフォンやパソコンなどを持つだけで契約を求めることはない。

 詳細なサービス内容は7月中に公表する予定。

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