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イスラエルのテルアビブで2025年3月13日、イスラム組織ハマスに拉致された人質の解放を求めてデモを行う親族やその支持者ら=ロイター

 パレスチナ自治区ガザでの停戦と人質解放の交渉をめぐり、イスラム組織ハマスは14日、拘束している米国籍の人質を解放すると表明した。恒久停戦に向けた協議が膠着(こうちゃく)するなか、一定の譲歩を示すことでイスラエル側をゆさぶる考えとみられ、同国の対応が焦点となっている。

 1月19日に始まったイスラエルとハマスの停戦は、イスラエル側の人質とパレスチナ人拘束者の解放を進めた第1段階が3月1日に終了したが、イスラエル軍のガザからの完全撤退と恒久停戦の合意を含む第2段階への移行を巡り双方の立場の隔たりが埋まらず、継続が危ぶまれている。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)がハマス幹部の話として伝えたところによると、ハマスは米国籍を持つイスラエル兵の人質1人と米国籍を持つ人質の遺体4体の解放と引き換えに、イスラエルがガザへの支援物資の搬入を再開し、停戦の第2段階への移行について協議に応じることを求めているという。解放の時期は明らかにしていない。

 これに対し、第1段階の延長を求め、第2段階への移行に消極的なイスラエルの首相府は14日、「ハマスが人質の家族に対する心理戦を続けている」と反発。ネタニヤフ首相が15日に閣僚らと協議し、対応を検討するとした。

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