パレスチナ自治区ガザで、イスラム組織ハマスの最高幹部シンワル政治局長がイスラエル軍に殺害された。昨年10月のイスラエルへの越境攻撃の首謀者とされるシンワル氏の殺害に対して、戦闘での死者が4万2千人を超えるガザの市民からは強い反発の声が上がっている。イスラエル国内では「戦果」として喜びの声が目立つが、戦闘への影響は不透明なままだ。
- 「世界は僕たちが死ぬのを見ていただけ」 だれも止めぬガザ侵攻1年
中部ヌセイラトに住むラエド・ファラハトさん(68)は、「世界は私に、彼が犯罪者で殺人者だから殺してもらってよかった、と言わせたいのだろうか? 答えはノーだ」と憤る。
パレスチナ政策調査センターが9月に実施した調査では、ハマスの越境攻撃を「支持する」と答えた人はガザで39%で、昨年12月の調査より18ポイント低かった。戦闘の長期化で、ハマスによる攻撃に厳しい評価をする市民は増えている。
シンワル氏の殺害で、ハマスの停戦・人質解放交渉は
ファラハトさんは越境攻撃を…