米国有数の名門州立大学として知られるバージニア大のジム・ライアン学長が27日、辞任すると発表した。米紙ニューヨーク・タイムズによると、ライアン氏が「DEI(多様性・公平性・包摂性)」を重視しているとしてトランプ政権が問題視し、辞任を求めていた。公権力を露骨に使った大学人事への介入に対し、ライアン氏は声明で「耐えがたいほど困難な決断だ」と述べた。
これまでハーバード大などエリート大学に助成金凍結などの攻撃を重ねてきた政権だが、「大学の学長に対する辞任要求は今回が初めて」(同紙)という。ライアン氏は27日、大学を通じて公表した声明で「自分が連邦政府との戦いにこだわれば、利己的な判断になってしまうようだ。多くの職員が仕事を失い、学者は研究費を得られず、学生は奨学金やビザを失うかもしれない」と説明。政権の圧力が背景にあったことを事実上、認めている。
ニューヨーク・タイムズによ…