2025年秋冬シーズンの新作を披露するパリ・メンズファッションウィーク(パリ・メンズコレクション)が26日、閉幕した。最終日はサカイやダブレットら日本ブランドのほか、新デザイナーによるランバンがランウェーショーを開いた。
サカイ
サカイはモーリス・センダックの絵本「かいじゅうたちのいるところ」を着想源にした。ボリューム感のあるファー風の装飾やムートンなどを多用し、得意とする異素材の組み合わせが特徴的なスタイルを提案した。会場は壁面を砂漠のグラフィックで囲み、厳しい自然を生き抜こうとする力強いメッセ―ジを感じさせた。デザイナーの阿部千登勢はバックステージでの取材に「私たちが大切にしている仲間を描くと同時に、『ワイルドサイドを歩こう』ということを伝えたかった」と話した。
ダブレット
ダブレットのテーマは「ヴィラン(悪役)」だ。着想源は、プラスチックを曲げると細く白い筋が浮き出ることが「欠陥」と捉えられることだという。非対称のシルエットや、過剰な生地を用いることで生じる不完全さを通じ、「それが本当に欠陥なのか?」「そこから何か新しいものが生まれるのではないか?」と問いかける。デザイナーの井野将之「世の中でダメとレッテルを貼られているものでも、やり方次第で輝ける。世の中で使えないと思われていても、エレガントに昇華できるものがあるかもしれない」などと語った。
■ターク…