札幌市南区のゴルフ場で4日、コース内に出没したヒグマ1頭をハンターが駆除した。けが人などの被害はなかったが、ハンターはヒグマ駆除の許可を得ておらず、法令違反の可能性がある。
ヒグマが駆除されたのは、札幌市南区の「滝のカントリークラブ」。支配人によると、同クラブや周辺では、今月に入り、クマの目撃が相次ぎ、2~4日には連続してコース内に出没した。
いずれも近い場所での出没だったため、ゴルフ場では、4日の出没後、シカの駆除などを依頼しているハンターに、エサなど原因になるようなものがないか調べるよう依頼。ハンターが調べていたところ、ヒグマが4~5メートルの距離に現れ、近づいてきたため、緊急避難として銃で駆除したという。
市などによると、駆除したハンターは、市がヒグマ駆除を依頼している猟友会に所属しておらず、ヒグマの駆除に必要な許可を得ていなかったという。通常、ヒグマが居座るなどした場合、通報を受けた自治体が猟友会などに依頼。危険性や周囲の安全などを考慮して、必要な場合、駆除するという。
ゴルフ場では、2日と3日の出没の際には、市や警察に連絡していたが、4日は連絡する前にハンターに調査を依頼したという。