アイルランド・ダブリンで開かれた「アイルランド映画・テレビアカデミー賞」のレッドカーペットで撮影に応じる「ニーキャップ」のメンバー=ロイター

 北アイルランド出身のヒップホップグループが非難の的になっている。パレスチナへの攻撃を続けるイスラエルを過激な言葉で批判したり、政治家に敵対的な発言をしたりしたためだ。警察が捜査に乗り出すとともに、29日には国会でも取りざたされた。

 北アイルランドのベルファストを拠点とする3人組の「ニーキャップ」(Kneecap)は英語とアイルランド語を混ぜてラップし、一部の若者らから熱狂的な支持を得ている。2017年に最初の曲をリリースし、メンバー3人の半生を描いた映画は今年の英国アカデミー賞で6部門にノミネートされた。

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 騒動のきっかけは、米国の大型音楽イベント「コーチェラ・フェスティバル」。ニーキャップは4月11、18日に出演し、「くたばれイスラエル、パレスチナを解放せよ」とのメッセージを映し出したり、「パレスチナ人には逃げ場がない。それをジェノサイド(集団殺害)と呼ばないなら、なんと呼ぶのか」とステージで訴えたりした。

 これに対し、英国出身の著名司会者が「反イスラエル的」「ヘイトスピーチ」と批判。ニーキャップの米国における就労ビザの取り消しを求めるなど、議論が過熱した。

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 その後、ニーキャップが23…

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