記者会見する呉江浩・駐日中国大使(中央)=7月30日、奥寺淳撮影

 中国の呉江浩駐日大使は30日、東京都内で記者会見を開いた。日本人が訪中する際のビザ免除が再開されない理由について、「中日関係の全体の雰囲気や、直面している困難、立場の違いが関係している」と指摘。条件面の調整ではなく、停滞する日中関係が影響しているという認識を示した。

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 日本は、コロナ禍前の2020年まで中国が3カ国だけに認めたビザ免除(15日間以内の滞在)の対象だった。しかし中国は昨年以降、訪中客を呼び込むためにドイツやフランスなど欧州各国やオーストラリアを含む計十数カ国をビザ免除の対象にしたが、日本は対象から外れていた。

 中国はこれまで、中国人の日本入国にも「互いにビザを免除する措置」を取ることを求めてきた。だが呉氏は、現時点でビザ免除の問題は「(条件面など)技術的な問題ではない」と強調。日中関係の改善が前提になるとの見方を示した。

 その上で、呉氏はいまの日中…

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