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イタリアにあるフェラーリの工場の外にあるロゴ=ロイター

 イタリアの高級車メーカー、フェラーリは27日、トランプ米政権による輸入車への関税上乗せの措置を受け、米国で販売する乗用車の価格を最大10%引き上げると発表した。同社の車は全てイタリアで生産しており、影響を大きく受ける。

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 トランプ政権は26日、4月3日から全輸入車への関税を25%幅上乗せすると発表した。フェラーリの値上げは4月2日以降に米国に輸入される車が対象で、一部車種は除外する。同社の昨年の米国での販売台数は3452台で、全体の約25%を占めている。

 米経済専門テレビCNBCによると、人気のスポーツ多目的車(SUV)「プロサングエ」の米国での販売価格は約43万ドル(約6500万円)から。10%の値上げとなれば、約4万3千ドル(約650万円)上乗せされることになる。

 フェラーリはこの日の発表で、2025年12月期の業績は関税への対応で利益率がやや下がるリスクがあるとしたが、目標は維持した。トランプ政権の関税上乗せの発表を受け、業績悪化の懸念から27日の株式市場では欧州の大手自動車メーカーの株価下落が目立ったが、ニューヨーク株式市場でのフェラーリの株価は前日終値に比べ3%あまり値上がりして終えた。

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