イタリアの高級ブランド、ブルネロ・クチネリが能登半島地震で大きな被害を受けた輪島塗の会社や職人の支援に乗り出した。日本の旗艦店の表参道の店舗内にあるアートスペースを提供し、8月末まで輪島塗の漆器を展示・販売しているほか、受注も受け付ける。その後も継続的に支援するという。
きらびやかな蒔絵(まきえ)が施された飾り箱から、実用性の高い皿や椀(わん)。ブルネロ・クチネリの表参道店地下2階には、様々な輪島塗の漆器など約80点が並んでいる。
独特のかすれた色合いで仕上げられた漆器は、下地から仕上げまでを手がける塗師の余門晴彦さん(61)によるもの。大きな被害を受けた輪島市中心部の朝市通り近くにあった余門さんの自宅は、地震で全壊した。仕事道具も失ったが、被災して引退を決意した先輩職人から譲り受けた道具と、間借りの家と工房で仕事を続けている。「先祖代々、輪島塗の職人で私は4代目。もっと続けたい」
来月には店長らが石川に赴き輪島大祭の支援
金や螺鈿(らでん)の装飾な…