プラスチックごみ汚染への積極的な対策をとれば、2050年に推定されているプラごみや、生産や処理などで出る温室効果ガスを大きく減らすことができる――。米カリフォルニア大などの研究チームがそんな予測を発表した。論文が15日、米科学誌サイエンス(https://doi.org/10.1126/science.adr3837)に掲載される。
チームは、1950~2020年の環境中へのプラスチック流出データ、国内総生産や人口予測などをもとに、適切な埋め立てや焼却、リサイクルなどがされず、不適切に処理されたプラごみの量や温室効果ガス排出量を予測する機械学習モデルを開発した。このモデルによると、何も対策をしなければ、50年には現在の約2倍にあたる1億2100万トンになり、温室効果ガス排出量は37%増の33億5千万トンになるとの推計が出た。
このモデルで、プラごみ汚染の対策に取り組んだ場合の予測を調べた。プラスチックの生産規制▽廃棄物管理の設備投資▽リサイクル率の義務化▽プラスチック包装税――など、八つの対策を想定し、シミュレーションを行った。
その結果、不適切に処理され…