プラスチックごみによる汚染問題に対処する国際条約づくりが最終局面を迎えている。各国は、25日から韓国の釜山で始まる1週間の交渉会合で条約の内容をまとめる見込みだ。期待や展望を、会合の副議長を務める小野洋・環境省参与に聞いた。

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インタビューに答える小野洋・環境省参与=2024年10月31日、東京都千代田区霞が関1丁目、玉木祥子撮影

いよいよ迎える最終会合、議論に乖離

 ――条約を作ることに至った経緯は。

 海岸のプラスチックごみや生態系に与える影響、人の健康への懸念などあらゆる問題が指摘されるようになっています。2022年の国連環境総会で、法的拘束力のある条約策定のための政府間交渉委員会(Intergovernmental Negotiating Committee:INC)の設置が決定し、条約の議論が始まりました。

 24年までに計5回の交渉会合で条約内容を決めることになりました。その5回目の会合が今回となります。今回の会合で条約をまとめて、今後の外交会議で採択することをめざしています。

 ――各国はどのような主張をしているのでしょうか。

 原材料の採取から、設計、生…

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