ロシアのプーチン大統領が力を入れる国際経済フォーラムがロシア第2の都市サンクトペテルブルクで開かれた。プーチン氏は7日の全体会合で演説し、ウクライナ侵攻後の米欧の対ロシア制裁にも関わらず、「ロシアは世界貿易の主な参加者だ」と述べ、新興・途上国のグローバルサウスとの協力による経済発展に自信を示した。
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プーチン氏は、アジアや中東などを「世界経済の将来を左右する国」と呼び、こうした地域の友好国がロシア貿易の4分の3を占めると主張した。アジアとは前年比60%増、中東は倍増しているという。
一方、ドルやユーロなど「有害通貨」の貿易決済での割合は半減し、「世界銀行によると、購買力平価での経済規模は日本を超えて世界4位になった」と強調した。
ロシア側によると、今年のフォーラムには136カ国・地域から1万7千人以上が参加。アフリカ南部ジンバブエや南米ボリビアの大統領らも参加し、軸足を新興・途上国に移した。
ただ、実質的に際立っていたのは中国の存在感だ。フォーラムの公式車両が、従来の欧米メーカーから中国の高級ブランドに変更。大手銀行が中国風の巨大なブースを設けて、中国ビジネスへの積極姿勢を示した。