(28日、第107回全国高校野球選手権北北海道大会北見地区代表決定戦 北見北斗10―0美幌 5回コールド)
相棒は赤いメガホン。ベンチには自分一人。試合中、グラウンドの仲間に声をかけ続けた。
五回裏。二塁走者の生還を許すとコールド負けだ。美幌の森崎泰丞選手(2年)は呼びかけた。「焦る必要ないぞ」
春はスタメンだったが、肩のケガで外れた。打撃も思うように伸びなかった。メンバー10人で臨んだこの日。守備の時はベンチに一人残される。「応援してくれ」。同級生の堀岳翔捕手(2年)が贈ってくれた赤いメガホンをたたき、叫び、一緒に戦い抜いた。
六回の攻撃に進むことはできなかった。それでも、「みんないい顔をしてた。最高の夏でした」。次はメガホンを傍らに置きグラウンドへ。「来年こそ強豪校を倒したい」