「関心領域」の一場面。米アカデミー賞で国際長編映画賞と音響賞、カンヌ国際映画祭で第2席にあたるグランプリを受賞

 アウシュビッツ強制収容所の隣で暮らす所長一家の姿を描いた映画「関心領域」(ジョナサン・グレイザー監督)が日本でも公開されている。ホロコーストに関わりながら意識を背ける醜悪さとともに、ナチ幹部らの「主体性」や、有名な「悪の凡庸さ」を考え直す視点も浮かび上がる。

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