米航空機大手ボーイングの中型機「787ドリームライナー」=AP

 米航空機大手ボーイングの中型機「787」について、米連邦航空局(FAA)が製造工程の調査に乗り出したことが明らかになった。安全上の問題をめぐり内部告発があった。ボーイング機はトラブルが相次ぎ、同社の安全管理への疑念は経営を揺るがしている。

 内部告発者は40年以上の経験があるボーイングの技術者。代理人弁護士によると、787の胴体部分の部品を接合する際、作業の早さを重視した工程を採用したことで、接合部に過度な圧力がかかっていると主張。耐久性に問題があり、安全上の懸念があると訴えている。

 告発者は社内でこうした点を指摘したが受け入れられず、別の部署に異動させられたという。「安全よりスケジュール」を優先させていると会社側を批判した。

 これに対しボーイングは「(告発者の)主張は不正確」と否定。機体は「FAAの監視のもとで厳密な工学的検査を受けている」「安全上の懸念はなく、航空機は数十年にわたる耐用年数を維持できると検証されている」などと反論した。

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