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ホーランド監督解任について会見で説明する横浜F・マリノスの中山昭宏社長(左)と西野努SD

 サッカーJ1横浜F・マリノスの中山昭宏社長と西野努スポーティングダイレクター(SD)が19日、神奈川県横須賀市内で会見を開き、18日にスティーブ・ホーランド監督を解任した理由を語った。

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 チームはリーグ戦11試合を終え、1勝5分け5敗の18位タイと降格圏に沈んでいる。西野SDは「プロジェクトの一つの失敗と認めざるを得ない状況。この失敗をいかに次につなげていくかが大事」と厳しい表情で語った。

 開幕からわずか2カ月での解任。決定打となったのは16日の清水エスパルス戦での敗北だった。後半立ち上がりまでに2点のリードを奪いながら、3失点を喫して逆転負けした。西野SDは「試合の負け方、結果。特に後半の内容、そして試合後の選手、チームの雰囲気。それがすべてではないが、大きな事象であったことは否定できない」と話した。

 ホーランド氏はコーチ歴が長く、監督としての経験が乏しかった点が当初から懸念されていた。西野SDは「チームを一つの方向性に勝敗を含めて引っ張っていく力、スピード感に関しては、期待していたものと全く違うものだった」と反省した。

 クラブとしては昨年のハリー・キューウェル氏に続いて2年連続でシーズン途中に監督を解任。フロント陣の責任も追及される中、中山社長は「クラブとしても、私自身としても深く受け止めている。一方で、我々が目指しているサッカーはあるので、引き続き西野さんと一緒に向かっていきたい」と語った。

 18日の練習からパトリック・キスノーボ・ヘッドコーチが暫定的に指揮を執っているが、今後については未定。新監督に求めることを問われると、西野SDは「マリノスが目指すものは大きく変わっていない。いかにたくさんゴールを挙げ、いかにたくさん勝つか。速さも取り入れないといけない。マリノスが強かった時はそういうものがそろっていた。失われていた部分を取り戻さないといけないので、次に監督を務めてもらう人にも伝えていきたい」と言及した。

 この日の練習後、キスノーボ・ヘッドコーチも取材に応じた。「すべてにおいて成長が大事。伸ばさなければいけないことは多々あるが、1日でできるものではない。やれることをまず改善しながらやっていきたい」と意気込みを語った。

 マリノスは20日に浦和レッズと対戦。26日(日本時間27日)には、サウジアラビアでアジア・チャンピオンズリーグ・エリートの準々決勝アルナスル(サウジアラビア)戦に臨む。

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