広島、長崎の両方の原爆投下機に搭乗した米兵の孫と、両方で原爆に遭った「二重被爆者」の孫が出会い、友情を築いています。2人に折々の国際情勢に触れながら手紙を交わしてもらう企画の7往復目です。
現在のイスラエル政府の行動に明確に反対しているイスラエル人に出会えて何よりでしたね。
- 【コスズさんからアリさんへ】元イスラエル軍兵士と語る平和教育
イスラエルが民主主義の国であり、さまざまな意見や考え方があることを再認識しました。
まず、ぼくはユダヤ人ですが、米国の市民だということを明確にしておきます。イスラエルの市民権は持っていないし、選挙にも参加していません。2005年と06年に留学のためにイスラエルを訪れましたが、07年に米国に帰国して以来、一度もイスラエルに戻っていません。
ぼくのユダヤ人としてのアイデンティティーは、米国の政治的左派と右派の両方からの反ユダヤ主義を目の当たりにしながら、米国人として形成されてきたものです。ぼくのイスラエルに対する見解は、こうした個人的・文化的背景を通して、また部外者のものとして見られなければならないでしょう。
政治的左派には、すべてのユダヤ人をイスラエル国家の行動と混同する厄介な傾向があると感じます。イスラエルの政策をコントロールすることはできないにもかかわらず、ぼくがユダヤ人であるという理由だけで、不当に責任を負わされることがよくあるのです。国家の行動とユダヤ人としてのアイデンティティーを区別することが不可欠でしょう。
イスラエルの行動（イスラム…
