国の特別天然記念物で、絶滅危惧種でもあるニホンライチョウを野生復帰させるための取り組みが進んでいる。その舞台となる中央アルプスで「復活作戦」に奮闘する学者の半生を追いながら、ライチョウの「いま」を描いた書籍「ライチョウ、翔んだ。」が昨年、発売された。筆者は長野市在住の山岳ジャーナリスト、近藤幸夫さん(65)だ。
現在、日本にいる多くのライチョウは北アルプスなどを中心に生息しているが、この本が取り上げているのは中央アルプス。ここもかつては北アルプス同様、ライチョウの生息地だった。
ただ、1960年代以降は目撃情報が途絶え、中央アルプスでは絶滅したと考えられていた。
元朝日新聞記者の近藤さん執筆
朝日新聞記者だった近藤さん…