7月末から晩秋にかけ、湖面に黄色い花を咲かせるアサザ=福島県の猪苗代湖、鬼多見賢さん提供

 福島県の猪苗代湖がラムサール条約の湿地となり、ジンバブエで開催された第15回締約国会議(COP15)で7月26日、登録証が日本政府に授与された。「天鏡湖」の異称をもつ美しい湖が抱える課題と未来を、関係者に取材した。

 登録の「言い出しっぺ」は日本野鳥の会郡山支部だった。国内有数のハクチョウの飛来地であり「登録の可能性があるのでは」と2022年から勉強会を始めた。

 調べるうちに、環境省が以前、登録へ動いたことを知った。しかし、地元の十分な理解を得られず頓挫した。観光への規制を心配したからだった。

 条約は「賢い利用」を提唱す…

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