【埼玉】西武鉄道は2025年度から3年間かけ、多摩湖駅―西武球場前駅間を結ぶ山口線の車両全3編成をすべて新型車両に更新すると発表した。新型車両の導入は40年ぶりになる。
山口線は全長2.8キロで、通勤通学のほかベルーナドームや西武園ゆうえんちへの来場などに利用されている。
もともとは蓄電池機関車が客車を牽引(けんいん)する「おとぎ列車」が走っていたが、1985年から、ゴムタイヤを付けた車両がコンクリート製の走行路を案内軌条に誘導されながら進む新交通システムとして生まれ変わった。
現在の車両は新交通システム開業時から使っている8500系で、通称はレオライナー。省エネ性能が高い「VVVFインバータ」装置を西武鉄道として初めて採用した。
更新される新型車両は4両×3編成の計12車両。三菱重工業が製作する。向かい合って座るボックス型のクロスシートから、横並びのロングシートに変わるのが大きな特徴という。
西武鉄道によると、着席人数は減るが収容人数は増えるため、毎回混雑するプロ野球やコンサート開催時の輸送力を強化できる。先頭車の最前部には、大人1人、子ども1人が座れて親子で前面の車窓を楽しめる「kids SEAT」も導入する。
新型車両の運行開始は25年度末を予定しており、最初の編成は埼玉西武ライオンズをイメージしたデザインになる。