「お宝」がぎっしり詰まった店内で自慢の品を手にする山本秀之さん=2024年11月14日、奈良県大和高田市片塩町、伊藤誠撮影

 1970年代~80年代のサブカルチャーは、今の中高年の人たちにとっては懐かしいものとなった。アイドルや趣味の雑誌、文房具、「なにこれ?」と思わず手に取ってしまう小物たち……。駄菓子屋に通い詰めたころのワクワク感がよみがえる店が、奈良県大和高田市にできた。

 近鉄高田市駅から徒歩数分の場所にある「じゅにあの古本屋」(同市片塩町)。マンション1階にあった服飾店を改装して、今年4月にオープンした。

 天井以外は、ほぼ隙間無く商品がびっしり。アニメ映画のポスター、和洋のキャラクターやヒーローもののグッズ、古い漫画の単行本、雑誌の付録や切り抜きなどの紙もの類。「懐かしい」「おもしろい」「かわいい」が入り乱れている。

 「これはどうですか?」。店主の山本秀之さん(41)が見せてくれたのは、見たことのない巨大ヒーローが表紙になったノート(未使用)。60年代後半~70年代前半の怪獣ブームにあやかって創作された、いわゆる「パチモン」キャラだ。今や希少価値があるとされるが、当時は「だまされた」と腹を立てた思い出がある。

「ここは本物だ!」

 お客の9割は40代以上の男…

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