Smiley face
写真・図版
ウクライナで、軍用車両に乗って訓練するロシア軍兵士。2025年5月19日、ロシア国防省提供=AP

 ロシアで新たに就任した陸軍の総司令官が、メディアの注目を集めている。ウクライナへの侵攻作戦で複数の激戦地攻略に関わり、「突破将軍」の異名を持つという。多くの人的犠牲をいとわず前進する戦法をとってきたことから、こうした人海戦術を軍内部で定着させる狙いがあるとの見方も出ている。

  • 停戦交渉を妨げるのはポピュリズム ロ・ウ・米それぞれの事情とは

 16日付の政府系ロシア新聞などによると、新たな総司令官には中央軍管区司令官のアンドレイ・モルドビチョフ氏(49)が就いた。ウクライナ侵攻では2022年に激戦地の南東部マリウポリ、24年に東部の要衝アウジーイウカで攻撃作戦を指揮。この年3月に「ロシア英雄」の称号を与えられた。

 ウクライナのウニアン通信が伝えた同国当局者の話によると、ロシアはマリウポリやアウジーイウカで自軍にも大勢の死傷者を出した。犠牲をいとわず、大規模な兵力を送り込む戦術をとったためだという。

  • 自由求め刑務所からワグネル入隊 そして前線で見た「人体のツナミ」

ウクライナ侵攻は「始まりに過ぎない」

 米シンクタンクの戦争研究所…

共有