日本国際博覧会協会は28日、大阪・関西万博の会場での職員やスタッフへの「カスタマーハラスメント」に対応するための基本方針を策定したと発表した。
来場者などからの要求や言動のうち、要求を実現するための手段やあり方が「社会通念上不相当」で、「職員等の就業環境が害されるもの」をカスハラと定義。身体的な攻撃や威圧的な言動、土下座の要求などの例がカスハラにあたるとした。
カスハラにあたると判断した場合は、入場拒否や退場、今後の入場制限などの対応を取ると規定。必要に応じて、法的措置も執るとしている。
協会は24日、万博周辺で、強要はされていないものの、警備員が来場者に土下座する事案があったと明らかにしていた。
28日の記者会見で協会の高科淳・副事務総長はこの事案が方針策定の「ひとつのきっかけ」だと説明。「安全な就業環境を整えることで、より多くのお客様に安心して楽しんでいただくことにつなげたい」などと語った。