埼玉県三郷市の小学校で2022年、当時小学6年の児童がいじめで不登校になり、いじめ防止対策推進法に基づく重大事態と認定された問題で、市は4月30日までに、保護者が求めていた再調査を実施しないことを伝えた。通知は4月26日付。
保護者は、重大事態の認定まで約1年3カ月かかった学校と市教育委員会の対応や、その対応を「対応義務に違反することは認められなかった」とする報告書をまとめた第三者委員会のメンバー構成などを不適切と訴えていた。
通知書で市は、再調査の要望後も、新しい重要な事実が判明しなかったことや、委員の人選の公平性や中立性に疑義がないことなどを理由に「調査は適切に行われたと判断し、再調査は実施しない」とした。
保護者は、取材に「再調査が認められなかったことは残念」と話した。すでに事案を警察に相談しており、今後の対応を検討するという。(伊藤悟)