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東大病院から仙洞御所に戻る上皇ご夫妻=2025年7月18日午前11時48分、東京都港区、井手さゆり撮影
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 心臓の筋肉への血流が不十分となる「無症候性心筋虚血」などの治療のために14日から入院していた上皇さまは18日、東大医学部付属病院(東京都文京区)を退院した。宮内庁によると、心臓への負荷を和らげる内服薬の服用を始めた一方、新たに「上室性不整脈」も確認された。

 上皇さまは同日午前、迎えのために東大病院を訪れた上皇后さまと共に、車で住まいの仙洞御所(東京都港区)に戻った。上皇ご夫妻は退院に際して、病院関係者に感謝の気持ちを示したという。

 宮内庁によると、上皇さまは、2022年に右心不全、今年5月に無症候性心筋虚血との診断を受け、これまでに血流を改善する薬などを服用してきた。今回は新たな薬を追加するにあたり、91歳と高齢で、複数の症状を抱えていることから入院して投薬量を慎重に調整。懸念された副作用が確認されなかったため退院した。

 ただ、新たな薬の服用前に受けた心機能評価の検査で、脈拍が速くなる「上室性不整脈」の症状が確認された。上皇さまに痛みやめまいなどの自覚症状はなく、日常生活に支障はない。筋力維持のための階段の昇降は取りやめ、散策も時間や距離を短くするなどして対応するという。

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