西武鉄道を抱える西武ホールディングスは、不動産事業を成長の軸とした会社に生まれ変わろうとしています。
中でも力を入れるのが「不動産回転ビジネス」。都心やリゾート地に持つビルやホテルをリニューアルして価値を高め、その売却などによって生み出す資金で、新たな開発事業を手がけるというものです。今はまだ「種まき期」だというこの取り組みは、どのように開花するのか。西山隆一郎社長に聞きました。
――今年2月には、赤坂プリンスホテル(赤プリ)跡地に建てた商業施設「東京ガーデンテラス紀尾井町」を、米投資ファンドに約4千億円で売却しました。
「売却と言っても単純な売却ではありません。(高層階に入る)ホテル事業は引き続き担い、建物や運営の管理にも携わり続けます。オーナーと一緒になってもっと良い場所にしていきます。自らが持つ土地、建物を開発して価値を上げるという点で、(赤プリ跡地の再開発で建てた)東京ガーデンテラスは典型例です。価値を上げた上で、膨大な含み益を顕在化させたわけです」
「(2024~26年度の)…