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西武ホールディングス(HD)社長 西山隆一郎(にしやま・りゅういちろう)1964年生まれ、神奈川県出身。横浜国立大を卒業後、第一勧業銀行(現みずほフィナンシャルグループ)入社。2009年に西武HDに広報室長として入社し、経営企画本部長などを経て23年から現職=東京都豊島区

 西武鉄道を抱える西武ホールディングスは、不動産事業を成長の軸とした会社に生まれ変わろうとしています。

 中でも力を入れるのが「不動産回転ビジネス」。都心やリゾート地に持つビルやホテルをリニューアルして価値を高め、その売却などによって生み出す資金で、新たな開発事業を手がけるというものです。今はまだ「種まき期」だというこの取り組みは、どのように開花するのか。西山隆一郎社長に聞きました。

 ――今年2月には、赤坂プリンスホテル(赤プリ)跡地に建てた商業施設「東京ガーデンテラス紀尾井町」を、米投資ファンドに約4千億円で売却しました。

 「売却と言っても単純な売却ではありません。(高層階に入る)ホテル事業は引き続き担い、建物や運営の管理にも携わり続けます。オーナーと一緒になってもっと良い場所にしていきます。自らが持つ土地、建物を開発して価値を上げるという点で、(赤プリ跡地の再開発で建てた)東京ガーデンテラスは典型例です。価値を上げた上で、膨大な含み益を顕在化させたわけです」

 「(2024~26年度の)…

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