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捨てられた園芸用の土を発見したボランティア=2024年5月15日、東京都立井の頭公園、平山亜理撮影
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 「都会のオアシス」として知られる東京都立井の頭公園で、いらなくなった園芸用の土が捨てられる行為が相次いでいる。公園側は生態系への影響を懸念し、「不法投棄は犯罪」と警告するが、いたちごっこが続いている。そもそも、ガーデニングなどでつかった土はどうやって処分すればいいのだろうか。

「捨てる場所に困っていた」枯れた植物も

 「ほら、ここにも捨てられています」

 5月中旬、「井の頭かんさつ会」のボランティア沼道恵理さん(45)が指さした。公園西園と玉川上水の間にある林の切り株周辺に、地面とは色の違う土がまかれていた。この日だけで10カ所以上が確認でき、なかにはプラスチック製の鉢底ネットや砂利、枯れた植物の根っこもあった。

 約43万平方メートルの敷地に井の頭池や約2万本の木々がある井の頭公園。地域に愛される緑の空間で懸念されるのは、捨てられた園芸用土に混ざっていた種から外来種の草花が繁殖することだ。巡回中の警備員が見つけて注意すると、「捨てる場所に困っていた」という声が多いという。「土を自然にかえしている」「よかれと思って」という人もいるかもしれないが、本来育つべき在来植物が観葉植物に覆われてしまうことがある。

「コロナ禍でガーデニングを始めた人が…」

 土の不法投棄が目立っている…

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