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昨年12月、墨田区役所内のマイナンバーカードの相談窓口で、マイナ保険証の利用登録などを手伝う職員(左)=2024年12月2日、東京都墨田区吾妻橋1丁目、佐野楓撮影
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 マイナ保険証を持っていない人が医療機関などで使う「資格確認書」について、東京都世田谷区と渋谷区は、マイナ保険証を持っている人にも一斉に送ることを決めた。国は74歳以下の人に対する一律交付を認めておらず、厚生労働省の担当者は「国の方針とは異なる」と困惑する。

 多くの自治体では今年9月末、国民健康保険(国保)の健康保険証が有効期限を迎え、マイナンバーカードと健康保険証が一体化したマイナ保険証か、資格確認書しか使えなくなる。

厚労省、75歳以上には一斉送付方針

 厚労省は、75歳以上の高齢者には、マイナ保険証を持っている人も含め、全員に資格確認書を一斉送付するとしている。他の年代に比べて、マイナ保険証の利用率が低いことなどが理由だ。障害者など「要配慮者」が申請した場合も、例外的にマイナ保険証と資格確認書の両方を持つことができるが、それ以外の被保険者については「一律に資格確認書を交付することは認められない」としている。

「年齢での切り分け、行政資源の無駄遣い」

 これに対し、世田谷区の保坂…

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