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インドの首都ニューデリーで2025年8月18日、握手をするジャイシャンカル外相(右)と中国の王毅・共産党政治局員兼外相=AP

 米国のトランプ政権が各国に対して高い関税を課す動きを強めるなか、国境を巡る対立を続けてきた中国とインドが関係改善を進めている。軍事・経済的な影響力を強める中国を牽制(けんせい)するため、インド側に接近してきた米国や日本にとって、中印の「雪解け」は痛手となりかねない。

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 中国の王毅(ワンイー)・共産党政治局員兼外相は18日、訪問先のインド・ニューデリーでジャイシャンカル外相と会談した。王氏は昨年10月に習近平(シーチンピン)国家主席とインドのモディ首相が5年ぶりに会談したことで、両国関係が「再出発した」と評価し、「互いに歩み寄り、関係改善の勢いを強固にすべきだ」と訴えた。

 ジャイシャンカル氏は「両国関係は困難な時期を経験したが、今は前進を目指している」と指摘。相互の尊重や利益の確保が重要であるとも訴え、貿易関係や人的交流などについて協議したと明かした。

「雪解け」ムードの中国とインドですが、台湾問題では見解にずれが見られました。

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