2024年9月24日午後6時すぎ、中国と北朝鮮の国境を流れる鴨緑江にかかる中朝友誼(ゆうぎ)橋(左)と、朝鮮戦争時に爆撃で破壊された「断橋」(右)がライトアップされていた。中朝友誼橋の上には、中国側に向かって走ってくるトラックの姿が見える。この橋は現在、両国の陸路貿易の主要ルートとなっている=中国遼寧省丹東から、金順姫撮影

 中国で活動する北朝鮮人貿易商の間で、留学生向けのビザ取得をめざす動きが出ている。「安定」した滞在資格を得たいからだという。何が起きているのか。

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 北朝鮮人へのビザ発給業務をよく知る中国側の関係者によると、留学生向けのビザを得る方法を調べたり、申請の準備をしたりする北朝鮮人貿易商が8月から目立ち始めた。複数の中朝貿易関係者も、「留学生向けビザを希望する貿易商が増えている」と証言する。

 中国にいる北朝鮮関係筋によると、中国に滞在している北朝鮮人貿易商らは公用パスポートで中国に入国。北朝鮮が新型コロナウイルス対策を理由に2020年1月に国境を封鎖する前は、商用などのビザで滞在していた人が多かったとみられる。

 封鎖で北朝鮮と行き来できなくなった貿易商は、ビザの期限が切れたあとも中国当局から特別に滞在を許可されてきた。北朝鮮が23年8月から国境を限定的に開放したあとも、帰国しないまま中国にとどまっている貿易商は少なくない。

両国の新たな合意、貿易商の心配の種に

 こうしたなか、中国と北朝鮮…

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