オーストラリアの首都キャンベラで6月17日、握手する豪州のアルバニージー首相(左)と中国の李強首相=ロイター
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 豪州のアルバニージー首相は17日、同国を訪問中の中国の李強(リーチアン)首相と首都キャンベラで会談した。中国側による2頭のパンダの新たな貸与などに言及があり、両国関係の正常化が進んでいることを確認した。

 豪公共放送ABCによると、会談後の共同記者会見でアルバニージー氏は、豪中関係の中心に「対話」を据えているとし、対話があるからこそ「私たちは共通の利益を前進させ、地域の安定を守ることができる」と強調した。

 中国国営新華社通信によると、李氏は豪中関係が「全面的に好転をとげた」と発言。さらに「中豪関係の本質は互恵とウィンウィンであり、中豪の発展は互いにとって挑戦ではなくチャンスである」と話した。

 双方が言及したのが、豪州南部のアデレード動物園のパンダについてだ。同園には豪州で唯一のパンダのつがいがおり、今年11月に中国側との貸与期限を迎えることから、動向に注目が集まっていた。現在いる2頭は年内に中国に戻り、新たなつがいが貸し出される。

 パンダについて、アルバニージー氏は両国の「よき外交官になる」と発言し、李氏は「両国民の友好の架け橋であり続ける」と期待を込めた。

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