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TBS本社

 元タレントの中居正広さんが起こした女性とのトラブルへのフジテレビの対応が問題視されている中、TBSテレビの龍宝正峰社長は26日の定例会見で、フジ社員や中居さんが出席した会食にTBSテレビの女性アナウンサーが参加していたことについて「不適切な事案はなかったと聞いている」と改めて説明した。

 同社は21日、芸能関係者と社員との関係の実態把握のための社内調査の中で、女性アナウンサーが2023年5月、一連のトラブルへの関与が報じられているフジ社員に誘われ、中居さんらが出席する飲食店での会食に参加したことが分かったとしていた。龍宝社長は「通常の会食に参加することはありうると思い、それ以上でもそれ以下でもないと現状では思っている」と話した。

 中居さんをめぐっては、TBSテレビは1月20日にレギュラー番組「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」の放送終了と、「THE MC3」からの降板を発表した。

 会見では、昨年12月19日発売の「女性セブン」がトラブルを報じる直前に、中居さんから番組制作担当者に対し、週刊誌報道が出るとだけ連絡があったと説明。報道を受け、同社は年内の番組収録を中止した。理由について、合田隆信専務は「その時点で事実は把握していないが、コンプライアンスあるいは人権方針に反する可能性がある事案かもしれないという判断をした」と話した。

 その後、年末から年始にかけて中居さん本人や双方の代理人への聞き取りなどを行い、番組の放送終了や降板を決めたという。

 龍宝社長は「これまで長きにわたり、うたばんや金スマ、さらにオリンピックやWBCのサポーターなど多くの番組やイベントでご出演いただいたので、今回の騒動に関しては非常に残念な思い」と語った。

 また同じ会見では、番組スタッフへのハラスメントなどを指摘されてTBSラジオのレギュラー番組を降板したフリーアナウンサーの生島ヒロシさんについて、同社の林慎太郎社長が「過去にどのようなことがあったのかまだ分からないので、引き続き調査している」と明らかにした。同社は1月27日、「重大なコンプライアンス違反があった」として、「生島ヒロシのおはよう定食」「生島ヒロシのおはよう一直線」のパーソナリティー降板を発表。生島さんの当時の所属事務所によると、「番組製作スタッフへの厳しい言動やインターネット上に掲載されていた不適切な画像の送信等の行為があった」という。生島さんはその後、事務所を退所した。

 林社長は「事案について知ったのは本当に最近のことで、その後すみやかに調査して降板を決めた」と説明。関係者から内部通報があり、複数人へのヒアリングを実施した結果、現時点までに重大なコンプライアンス違反に当たる事案を「2、3件」把握しているとした。

 生島さんは、TBSラジオで27年にわたって朝の帯番組のパーソナリティーを務めた。林社長は「長い期間、朝を支えてくれた方ですので、私どもも残念に思っている」とした一方、今後は「引退状態なので出演することはない」と話した。

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