中谷元・防衛相は、2月下旬にフィリピンを訪問し、同国のテオドロ国防相と会談する方針を固めた。中国の軍事活動が活発化している南シナ海、東シナ海の情勢を議論し、安全保障分野の情報共有に関する「情報保護協定」の交渉入りについても協議する。
複数の政府関係者が明らかにした。中谷氏のフィリピン訪問は昨年10月の就任後初めて。フィリピンには防空レーダーの輸出や沿岸監視レーダーシステムや巡視船の供与を行っており、安全保障分野の連携を強化する考えだ。
中谷氏のフィリピン訪問は、トランプ米政権の発足を念頭に、バイデン前政権のもとで強化してきた日米比3カ国による安全保障協力の重要性を再確認する狙いがある。今月中旬には岩屋毅外相がフィリピンを訪問してマナロ外相と会談し、日米比の枠組みにおける海洋安全保障、サイバー、経済安保といった分野での協力を維持、強化することで一致している。