和歌山県・橋爪野乃さん(28)からの質問
ののちゃん 車で出かけたら、気持ち悪くなっちゃった。どうして乗り物で酔うのかなぁ。
藤原先生 あら、それは大変だったね。たとえば車のなかで本を読んでたとすると、目に映るものは何も動いてないから、自分の体も止まってるように思える。でも実際には車は動いてて、左右に曲がったりスピードが変わったりすることがあるでしょ。人間の脳はこの動きを耳の奥のほうにあるセンサーで感じ取ってるんだ。だから耳のセンサーから来る情報と、目からの情報がずれちゃうわけ。
のの そうそう。急に曲がるときとかが気持ち悪いんだよね。
先生 不快だと感じると、内臓の動きとか汗の出方とかを決めている「自律神経」というものが暴走し始める。それで冷や汗が出たり吐きたくなったりするんだよ。
のの 酔い止めの薬もあるね。
先生 そうね。自律神経は、脳の中にあるスイッチに「ヒスタミン」という物質がくっつくことで暴走する。このスイッチにかぶさって邪魔する薬なんだ。暴走がおさまると、脳の奥にあって吐き気を起こす「脳幹」という場所の活動も弱まる。他にも脳の働きがいろいろ抑えられて眠くなる。「抗ヒスタミン薬」っていうんだよ。
ののちゃんは、朝日新聞に連載されている漫画の主人公で、小学3年生。学級担任の藤原先生を相手に、身の回りの不思議を質問します。聞いてほしい疑問はこちらへ。science@asahi.com
のの 花粉症の人が飲む薬?…