「純麦」で接客する矢嶋純さん=東京都、本間沙織撮影

 「予約のとれない店」として知られる東京都内のラーメン店「純麦」が、福井市で9月6、7日に開かれる野外音楽フェス「ワンパークフェスティバル」にやってくる。昨夏のフェスで初めて福井を訪れたという店主の矢嶋純さんが地元の有名店と組み、2日間の特別メニューを販売する。

 「純麦」は住所非公開・完全予約制の店。自家製麺にこだわって前菜などとともにコース仕立てで提供し、〆はかき氷だ。矢嶋さんは、ミシュランガイドでビブグルマンを取得した店などを経て、2022年4月に独立開業した。全国から食通が訪れ、米国アトランタのイベントに招待されたこともあるという。

矢嶋純さんが店で使っている越前打刃物=東京都内、本間沙織撮影

 福井とのつながりは昨夏から。知り合いからワンパークフェスに誘われた。東京出身の矢嶋さんは「福井って、どこにあるのかもわからなかった」。だが訪れてみると、魚や米、酒、そばなどの食べ物の豊かさに驚いた。コシヒカリが福井で生まれたことも初めて知った。特に魅せられたのは、見た目にも美しく切れ味も抜群な打刃物だ。「こんなにすてきなところがあるなんて。宝物を見つけたと思いました」と振り返る。

 1月に再び福井を訪れ、漆器…

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