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実証実験で使われた移動期日前投票所=つくば市提供

 茨城県つくば市が10月27日の市長・市議選で計画していた「オンデマンド型移動投票所」について、市選挙管理委員会は9月2日、実施を見送る方針を決めた。

 期日前投票の期間内に、事前に予約すると自宅のそばなどに停車して投票できる仕組み。自力で投票所に行けない、要介護度3~5の高齢者や身体障害者など約3千人を対象としていた。

 だが、衆院解散・総選挙が今秋ともささやかれるなか、選挙期間が重なった場合、対象者は市長・市議選でオンデマンド投票できるが、衆院選では使えないことになる。オンデマンド投票は衆院選を想定していないからだ。

 見送りの理由について、市選管の南文男委員長は選管職員の負担増への懸念とともに、「市長・市議選でも衆院選でも、有権者にとっては選挙という点は同じ。対応が分かれるのは好ましくない」と話した。

 一方、五十嵐立青市長は、自身が視察した今年1月と8月の実証実験は「問題なく行われていた」と指摘。「選管が懸念する点に一つずつ対応してきたので、私のみならず準備を進めてきた職員も戸惑っている」とのコメントを出した。

段階的に地ならし

 つくば市は当初、スマホやパ…

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