高校を卒業するときに川崎颯太が書いたアルバム。「努力を重ね、チームにとって重要な選手になる」と記した=山本清之さん提供
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 3月21日、志を持って4年間通った立命館大学(京都市)の卒業式を欠席した。「出られないのは、非常に申し訳ない」と思いながら。

 サッカーJ1京都サンガFCの主将、川崎颯太(22)はその日、パリ・オリンピックをめざす23歳以下(U23)日本代表の練習に参加していた。「オリンピックに出たい、という気持ちがある中で一日も無駄にできなかった」

 自身の性格を、こう捉えている。「学ぶことが好きで、一つ一つ、知識が増えるのが好き」。山梨県出身ながら、親元を離れて高校から京都サンガの育成組織に進んだのは、学業との両立に力を入れているクラブだったからだ。

 京都のU18(18歳以下)チームでプレーしながら、進学実績が高い立命館宇治高(京都府宇治市)に通う。「スカラーアスリートプロジェクト」と銘打った取り組みで、学費も免除になる。

 大学進学も見据え、学ぶ意欲も大事にしながら、高いレベルでサッカーをしたい。そんな意識を持った川崎のような選手に適した制度だった。

 立命館宇治高でサンガの生徒…

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