京都大学医学部付属病院(京都市左京区)は18日、従来の方法では治療が難しいパーキンソン病や難治性てんかんなど、脳神経の病気の治療や、新たな治療法の開発、臨床研究などを総合的に行う「脳神経治療創発センター」(略称・シスニューロ)を10月1日付で設置する、と発表した。
センターは、京大病院内に設ける。病院の精神科神経科、脳神経内科、脳神経外科と、京都大学医学研究科脳機能総合研究センター、京都大学iPS細胞研究所が加わる。新たなセンターのセンター長には、京大病院精神科神経科の村井俊哉教授が就任する予定。
薬物療法を中心とした従来の方法では治療が難しい、パーキンソン病やてんかんなどの病気の患者らを対象に、最先端の治療や、新たな治療法の開発などに取り組むという。iPS細胞からつくった健康な細胞を、患者の脳に移植する治験なども計画している。
記者会見した村井教授は「高いレベルの医療を実現するためには、連携が重要。(センターでの取り組みによって)一人一人にあった先端的な医療を提供できる」と述べた。
京大病院の高折晃史院長は「病院として、一つの疾患に対して、切れ目のない医療を提供していきたい」と話した。